LIVING TALK

作山窯
作山窯 hiiro -ヒイロ-

自然と共存する個性派窯

「個性を表現できる仕事をする」と
まるで作山という一人の作家が存在するかのように
話すのは作山窯三代目・髙井宣泰氏。
作山窯では100種類以上の釉薬と14種類の土、3通りの焼き方を組み合わせ、
自らの個性を磨き上げた作品を送り出しています。

作山窯

その手腕はこれまでは器の裏に隠していた「火色」を、
土と炎が生み出す境を景色として目に見えるように表現した
「hiiro-ヒイロ-」の姿に見ることができます。
この自然の色彩は作山窯の質感柔らかな陶土とマット釉、炎でしか
表現できない美しさを宿しています。

作山窯

芸術大学で学んだ宣泰氏は「プライドを持ってものづくりをすべき」と誓い、
1987年に祖父の代から43年続いた製陶所を「作山窯」と改めました。
以来、OEMの産地と見られていた美濃にありながら
個性派の窯元として存在を知られるように発展しました。

作山窯

作山窯の仕事は現在でもほぼ全て手作業。
土の硬さ、天気、湿度、気圧を感じながら職人たちが安定した質で作り上げていきます。
1日経つと色が変化する釉薬、
気圧に影響される窯や煙突など、作陶は自然との共存。
自然からの影響を抑えるためにアトリエを壁で覆う窯元が多い中、
作山窯は職人たちが1日中いる場所なので過ごしやすいようにという思いから、
窓が多くとても明るく心地良いアトリエが生まれました。

作山窯

朝焼けの「陽」の色のようなヒイロが、
職人たちが自然を近くに感じながら仕事をする作山窯で
形づくられているのは道理にかなうこと。
それが陽の光にあふれたアトリエから伝わってくるようです。

hiiro

hiiroは和の風合いを感じられるよう土は質感豊かな陶土を用い釉薬もマット釉を用いています。 白い釉薬はくも青色はそら黄色はつきと空の風景を感じる三色を展開します。

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